ソメイヨシノを中心とした桜の公園や並木は日本全国にありますが、てんぐ巣病や樹齢による樹勢の低下、腐朽や枝枯れなど多くの問題を抱えているケースが増えています。また近年では特定外来種に指定されている＜クビアカツヤカミキリ＞の被害拡大が大きな懸念となっており、地域で大切にしてきた桜の存続が危ぶまれています。そうした問題の対処するための樹木診断や管理に関するアドバイスを行っています。

　県内の街路樹も植栽後30年から50年を迎えるものが増えてきており、倒木などの事故が発生するのではないかとの懸念がある一方、樹木の健康状態や危険個所が一括して把握できていない現状が多いのではないでしょうか。それらを樹木診断調査し、個体が持つ問題点や路線ごとの状況をデータベース化することで、剪定の方法や期間の決定などの管理業務の効率化を図ることができるとともに、倒木の危険を未然に防ぐなどの事故防止にも役立てていただきたいと考えています。

　名勝・史跡の樹木は100年を超えるものがあり、樹勢の低下や倒木などの事故が懸念されるケースが増えています。また、公園などでも植栽後30年以上経過している場所も少なくなく、樹木の大型化、過密化が問題となっています。これら共通の問題として、文化財や風致地区などでは根拠のない伐採行為が規制されているため、整備計画の立案が非常に難しといった声をよく聞きます。樹木診断調査によって危険木や不要木などを明確にすることで、整備計画の基礎データとして利用いただけます。